if onlyの意味と使い方
if節だけを言って、その結果にあたる文を言わずに終える形。言わない部分に何が入るかは聞き手に任され、そのぶん感情が強く出る。条件を述べているのではなく、そうなっていないことを嘆いている。
どういう表現か
ふつうの条件文は、ifの節と結果の節が対になっている。
If I had known, I would have come.(知っていたら、行っていた)
if onlyは、この前半だけで文を終える。
If only I had known.(知ってさえいれば)
うしろが無いので、何がどうなったはずなのかは書かれていない。書かれていない部分を聞き手が埋めるぶん、含みが大きくなる。条件を提示しているのではなく、そうならなかったことを嘆いている。
いつのことを言っているか
動詞の形が、嘆いている時点を決める。
| 形 | 何を嘆いているか |
|---|---|
| If only + 過去形 | 今がそうでないこと |
| If only + had + 過去分詞 | あのときそうしなかったこと |
| If only + would | 相手が動いてくれないこと |
3つめだけ性質が違う。wouldが入ると、できるのにやってくれない相手への苛立ちが出る。If only he would call.(電話くらいくれればいいのに)は、かけられない事情ではなく、かけない相手のことを言っている。
I wishとの違い
指しているものはほとんど同じで、入れ替えても意味は通る。違うのは強さと据わりのよさである。
I wish I had known.… 落ち着いて振り返っているIf only I had known.… その場で口をついて出ている
if onlyは主語も動詞も無いまま単独で言えるので、ため息や叫びとしてそのまま置ける。歌詞やせりふに出やすいのはそのためで、説明的な文章ではI wishのほうが収まりがよい。
もうひとつのif only
同じ綴りで、嘆きではない使い方がある。onlyが本来の「〜だけ」として効いている場合で、このときは結果の節がちゃんと続く。
You can go, if only you finish this first.(これさえ終えれば行っていい)
見分け方は単純で、うしろに文が続いているかどうかである。続いていれば条件、そこで終わっていれば嘆き。歌詞で見るのはほぼ後者だが、両方あることは知っておくとよい。
訳すときに気をつけること
「もし〜だけなら」と直訳すると条件文に読めてしまい、嘆きが説明に変わる。日本語では次のような形が近い。
- 「〜さえすれば」
- 「〜だったらなあ」
- 「せめて〜であれば」
文末を言い切らずに止めると、原文の続きが無い感じまで写せる。
自作の例文
この節の例文はすべて書き下ろし。既存の曲から引いたものではない。
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If only I had known.
知ってさえいれば。
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If only it were that simple.
そんなに簡単な話ならいいのだけれど。
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If only you would listen to me.
話を聞いてくれさえすればいいのに。
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